日本ではヴィーガンより馴染み深い?精進料理
share
精進料理は、野菜や豆腐などの植物性の食材のみで作った料理で仏教における修行の料理です。
目的は、美食を戒めて粗食をし、心身を浄化し悟りを開くことにあるそう。仏教の戒律のことです。
そのため、精進料理は、基本的には殺生されていないものを食し、また、「心身の欲望に刺激してはいけない」教えに基づき刺激の強い植物であるネギ、ニンニク、ニラ、ラッキョウなどは「五葷(ごくん)と呼ばれる」食べることが制限されています。
精進料理の代表的なメニュー
①野菜の煮物
季節の旬の野菜を使用し、昆布や干し椎茸などで取った「精進出汁」で作るのが基本に。
②ごま豆腐
通常の豆腐とは違い、胡麻をすりつぶして、水で溶いた葛粉と混ぜ合わせて固めたもの。
③野菜の天ぷら
動物性の食品は使うことができないため、 一般的な揚げ物で用いる卵は使用しない。
④がんもどき
実は、「もどき」の名前がついているとおり、もともとは肉の代用品として作られたもの。栄養素として欠かせないタンパク質を大豆製品で補います。精進料理にとって大豆製品は重要なタンパク源であり、こうした「もどき料理」にも活用されている。
⑤けんちん汁
基本は、昆布や干し椎茸などを使った精進出汁で作るが、味噌仕立てで作る場合もある。
精進料理の食事中のお作法について
次のようなお作法があります。
・お膳を前に背筋の伸ばして座ること
・器や箸を持つときは必ず両手を使うこと
・そしゃく中は、箸をおくこと
・食事中は、おしゃべりしてはならない
・箸の上げ下ろしにも音を立ててはならない
・食後は、お湯やお茶・たくわんなどで器を洗い飲み干すこと
ヴィーガンが、精進料理をいただく際のポイント
精進料理は、仏の道を極めるための修行の一環であり、必ずしもヴィーガンと同じ考えではないため、ヴィーガンとして精進料理を食する際には、植物性食品のみの料理か確認することをおすすめします。