人気ヨガインストラクター「梅澤友里香」さんに聞く!ヨガの思想と合わせて考えるヴィーガン・ベジタリアンライフとは。
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ダンサー活動後、怪我をきっかけにヨガの道へ。分かりやすい指導とアーサナ(ポーズのことで、長時間快適にポーズを取り続けるために考えられ、ヨガではあらゆるポーズを取る身体技法)に定評があり、「ヨガフェスタ」や「オーガニックライフTOKYO」、1000人規模のイベントとして知られる「神宮スタジアムナイトヨガ」などの講師を担当する人気ヨガティーチャー 梅澤友里香さんにヨガと通ずる点があるヴィーガンライフについて伺いました。
ヨガティーチャー 梅澤友里香(Yurika Umezawa)さん
梅澤さんについて教えてください。
小学生の頃にバレエを始め、その後ダンスをやっていました。ヨガはメンテナンスの一環として17か18歳からはじめ、22歳でヨガインストラクターの資格は取得しました。そのころからダンスのお仕事をいただけるようになり当時はダンスにのめり込んでいましたが、腰にケガを負ってしまい(歩くのも辛いケガで生活に支障をきたすくらい)ダンスの道を諦めざるを得なくなりました。当時はかなり落ち込んで、気持ちもネガティブな状態になっていましたね。 もやもやしている時に、久しぶりにヨガのレッスンを受けてみたところ、ヨガの先生の言葉が心に刺さったんです。 「自分と向き合い、心地良い場所を選択してください。」「いまのまま、そのままでいいんですよ。」 正直この言葉に救われました。今、自分が置かれている状況とリンクして、心がすっと軽くなったんです。ヨガを続けていくうちに身体が整い、腰の痛みも改善していきました。ヨガの楽しさに改めて気づき、ここでヨガやピラティスの勉強をするようになりました。その後、ヨガインストラクターの資格として最もメジャーな「全米ヨガライアンス」を取得し、今の活動にいたります。ベジ・ヴィーガンライフを始めたきっかけを教えてください。
子どもの頃から身体が弱く、お肉を食べると消化不良を繰り返していたんです。高校生の頃に自分の体質には合ってないと気づいたんですよね。それから少しずつお肉を取らない生活を続けたところ、身体の調子が良くなっていったんです。しかし、その頃、お肉を食べないという選択肢を取っている方が周りにいなかったので、公言するようになってから特に家族や親戚とのご飯が大変でしたね。母親は体質が私と似ていたので理解してくれたのですが、父親と兄は体質が全く違っていたのでなかなか難しかったですね。 お肉からではなく、豆類からのタンパク質を積極的に摂る生活を続け、筋肉量が増えていったのもこの頃です。本格的にヨガの勉強をスタートした時に、一緒に勉強している仲間たちとご飯に行った時に〝「ベジの人はこっち」「ノンベジ」はこっちに座って!”と言われたときに、心地よいコミュニティだなあと思いました。また、バックパッカーをしている友人にベジタリアンについて話をしたところ、“海外では、それって普通だよ!”って言われて、色々なものが重なり、ベジタリアン生活を公言して約10年になります。 ベジタリアン生活を続けて感じたことですが、良いエネルギーのものを身体に取り入れることが大事であって、食の選択肢はベジタリンアンとかノンベジタリアンとかどちらが重要だとか関係ないと思っています。 現在はベジタリアンより厳格なヴィーガンを自宅で可能な限り行い、外ではゆるヴィーガンなベジタリアンな生活です。外食も含め、厳格なヴィーガンを実践した時期もあったのですが、まだヴィーガンという言葉もあまり認知されていない時でもあったので色々と大変でした。無理しないヴィーガンライフのすすめについて何かアドバイスはありますか。
おもてなしいただいた料理を「これが食べられない」と断ることに、罪悪感を感じる時期がありました。ちょうどその頃、お坊さんから精進料理について話を伺う機会がありました。〝精進料理はいただいた命をすべて有難くいただくという、その心持ちが精進料理なんですよ“と。その言葉を聞いた際に、考えが腑に落ち、心が軽くなりました。 ヨガ的な考えでいえば、ベジタリアンはアヒムサー(非暴力)の実践のひとつ。今食べているものの背景を知ることで、地球環境に思いを馳せることにつながります。〝いただきます“の意味を、食事のたびに実感できるようになり、自分の食のスタイルは悪いことではないし、自身で食事をコントロールするときは、動物搾取について考え、貢献していけば良いんだと思うようになりました。それから食事をする際には、肉体的に合わないものはアレルギーと一緒!それ以外は、遺伝子的にOK!かどうかを判断軸にしています。 自分が納得するルールを決め、何が目的でこの食のスタイルを選択しているのか?今の食生活に何か無理があるのであれば考えなおす必要があるよ。と常に自分に問いかけ、身体を労りながら無理なく進めることが私のおすすめするヴィーガンライフになります。 生まれてきた環境が違うのだから、「わたしはわたし、あなたはあなた。みんな違っていい。向き合うべきは自分自身。」こんな言葉を常に意識してみるとラクになるかもしれません。梅澤さんがヨガとベジライフを通じて伝えたいことはありますか。
身体がすんなり受け入れてくれるものを食べると身体が軽くなり気持ちも前向きになります。ヨガの教えや考え方が腑に落ちているのとベジライフのつながりを感じているので続けています。動物じゃ無いからって貪るように何の感情も無く食べるのではなく、「いただきます」の考えを大切に。ベジタリアンと公言するようになってから本当にこの言葉の感謝の意味を実感する様になりました。 また、ベジライフについてもそうですが、食べ物そのものに関していうならまずは「添加物」の方が大問題かもしれませんね。ぜひ、自分の食事の中でどのくらい添加物が含まれているか意識してみてください。 きっと、自分にとっていい効果があれば続けられますし、また、自分に合わなかったらご縁がなかったと思えばいいかな?自分のからだと体質を見極め、それぞれの心の形を大切にしていくのが良いと思います。 私自身は、ヨガの「繋がる」可能性をより多くの人に伝え、それぞれが健康で笑顔のある日々をサポートしたいと願っています。 ―――ありがとうございました。梅澤友里香さんSNS情報
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画像:梅澤さま
構成/テキスト:服部めぐみ