「おいしい」が入り口でいい。家族で楽しむプラントベースのある暮らし

公開日: 2026.10.19

インタビュー

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プラントベースという言葉を聞くと、「何かを我慢すること」や「食生活を大きく変えること」を想像する人もいるかもしれません。けれど、毎日の暮らしの中で無理なく続けるために、まず大切なのはもっとシンプルなことなのかもしれません。


今回お話を伺ったのは、2026年10月からKITTOISTとして活動するkayochuuunさん。家族との食卓や日々の暮らしを大切にしながら、旬の野菜や地産地消、環境への配慮を意識したもの選びをしています。

その中で最も大切にしているのは、「おいしいこと」と「健康であること」。環境にやさしいかどうかも大切ですが、まず自分や家族が心地よく、無理なく続けられることを大事にしています。

プラントベースを特別なものとして構えるのではなく、いつもの食卓の延長にあるものとして楽しむ。そんなkayochuuunさんのもの選びから、日常に取り入れやすいプラントベースのヒントが見えてきました。

まずは「おいしい」が前提

普段、商品を選ぶときに大切にしていることを聞くと、kayochuuunさんは「おいしさ=健康、その次に環境への配慮、価格」と答えてくれました。


おいしいと感じることは、心や体が必要としているサインでもあると考えているそうです。そのうえで同じような商品を比較するのであれば、より環境に配慮されたものを選ぶようにしています。日々の食卓では、自宅で採れた旬の野菜を中心にしながら、必要なタンパク源を少し買い足すなど、できるだけ地産地消を意識しています。

一方で、ファストフードやお菓子のように「摂りすぎない方がいい」と分かっているものも、完全に排除することはありません。そうした食べ物も、ときには心の栄養になるからです。体にいいか、環境にいいかだけで食を判断するのではなく、「おいしい」「楽しい」という気持ちも大切にする。その柔らかさが、無理なく続けるためのベースになっています。

家族に取り入れるなら、「おいしい」がないと続かない

家族と一緒に暮らしていると、自分だけの好みで食卓を決めることはできません。特に「食」に関しては、家族みんながおいしいと感じられることがとても重要だといいます。

そんなkayochuuunさんが、KITTOISTの活動を通して印象に残った商品として挙げてくれたのが、NaturaVieの「CoCoLaLa」。


最初に食べたとき、「おいしくて驚いた」といいます。

6歳の娘さんは偏食気味で、野菜や見た目に慣れていないものにはなかなか手を伸ばさないそうですが、kayochuuunさんがあまりに「おいしい」と言うので気になり、食べてみるようになったそうです。


今では、食後のご褒美として「1日1つまで」というルールで楽しんでいるとのこと。kayochuuunさん自身も、食後に食べていたチョコレートをCoCoLaLaに置き換えるようになり、体の変化も感じているそうです。

家族に取り入れるプラントベースは、「体にいいから食べてほしい」と説得するより、「これ、おいしいよ」と自然に広がっていく方が続きやすい。そのエピソードからも、プラントベースを日常に取り入れるためには、まずおいしさが大切なのだと感じます。

無理なく続けられることも、ひとつの基準

環境に配慮された商品であっても、価格が高すぎたり、使い続けにくかったり、自分の生活に合わなかったりすることがあります。そんなとき、kayochuuunさんは無理をして続けることはしません。

「今の生活にはフィットしない」と感じたら、一度やめる。ただし、それで終わりではなく、知識として残しておき、また自分に合うタイミングが来たときに使ったり、友人に紹介したりするそうです。

すべてを完璧に取り入れることより、自分の暮らしに合う形で続けることを優先する。それは、プラントベースの食生活にもつながります。


日々の食事をすべて変えるのではなく、旬の野菜を多く取り入れてみる。おやつをひとつ植物性のものに変えてみる。外食では気になるプラントベースメニューを選んでみる。大きく変えなくても、自分が続けられる形で選択肢を増やしていくことが大切なのかもしれません。

農家の暮らしで知った、「土に還る」ということ

kayochuuunさんが自然との共生をより身近に感じるようになったのは、夫の実家である農家へ引っ越したことがきっかけでした。


野菜の傷んだ部分や、調理中に出た端の部分を畑に埋めると、やがて土に還っていく。嫌な匂いが残ることもなく、自然の循環の中に戻っていく姿を、日常の中で目にするようになりました。

木々や畑に囲まれた暮らしの中で、「もともとの人間らしい暮らし」に触れたような感覚があったそうです。それまでビルの中で暮らしていたときよりも、今の生活の方が自分にはしっくりくる。そう感じるようになってから、食べ物の産地や、生産背景にも自然と目が向くようになりました。

食べるものがどこから来て、どのようにつくられ、食べ終わった後にどうなるのか。プラントベースという選択も、そうした食の循環を考える入り口のひとつなのかもしれません。

子どもが生まれて、「選ぶ理由」を考えるようになった

以前は、暮らしや健康についてほとんど考える余裕がなかったといいます。仕事に忙しく、日々をこなすことで精いっぱいだったからです。ところが、娘さんたちが生まれ、自然に近い場所で暮らすようになると、見えるものが少しずつ変わっていきました。

魚のエコラベルや、調味料、お菓子の食品表示にも自然と目が向くようになり、「私たち大人が何かしなければ、この環境や暮らしは続けられないかもしれない」と考えるようになったそうです。食べ残しを減らすことや、マイボトルを使うこと。ひとつひとつは小さなことでも、それを子どもたちに伝えていくことも、今の大人にできることだと考えています。

プラントベースを選ぶことも、何か大きな正解を選ぶことではなく、これからの暮らしについて家族で考えるきっかけのひとつなのだと思います。

「〇〇フリー」の意味を知ることから始めてもいい

最近は、「グルテンフリー」「動物性原料不使用」など、さまざまな表現を目にするようになりました。でも、言葉を見ただけでは、「それが自分にどんな関係があるのか」「なぜ選ぶ意味があるのか」が分からないこともあります。


kayochuuunさん自身も、「これってなんだろう?」と感じることがあるといいます。だからこそ、自分が知ったことを、自分だけで終わらせたくない。

忙しい毎日の中で、すべての人が商品背景まで詳しく調べることは難しいからこそ、まずは「これを選ぶと、こんないいことがある」と知るきっかけをつくりたいと考えています。

おいしいから選んでみる。使いやすいから取り入れてみる。そこから、フェアトレードやエシカル、生産背景、環境への配慮を知っていく。入り口は、必ずしも「環境のため」でなくてもいいのです。

プラントベースも、日常に自然と溶け込むものを

kayochuuunさんが考える「いいもの」は、「美味しくて、自然と日常に溶け込める、みんなが笑顔になれるもの」。その「みんな」には、消費者だけではなく、生産者も含まれています。特別な日にだけ選ぶものではなく、日常の中で自然に使えるもの。家族もおいしいと思えるもの。使う人にも、つくる人にも無理がないもの。そんな商品であれば、結果として長く選び続けられます。

プラントベースも同じです。
「植物性だから選ぶ」ということだけではなく、「おいしいからまた食べたい」「家族も喜んでくれる」「毎日の暮らしに取り入れやすい」という感覚があってこそ、日常の選択肢になっていくのだと思います。

良いものを知ったら、誰かに伝えたい

kayochuuunさんには、良いものを見つけると「誰かにあげたい」と思うところがあります。友人や家族の顔を思い浮かべて、「これ、好きそうだな」と思ったらプレゼントしたくなる。食べたり、使ったりすることでその人が笑顔になる。さらに、その商品を選ぶことで寄付や環境保全につながるなら、その笑顔はもっと先へ広がっていくかもしれません。

「自分が知ることで、その答えを10倍、20倍にして伝えていけたら」という言葉は、単に商品を紹介したいということではなく、ものを選ぶ理由まで一緒に届けたいという思いにつながっています。

&kittoでこれから伝えていきたいのも、まさにその部分です。フェアトレードやエシカル、プラントベースなど、身近にあるのに、まだ選ぶ理由を知らないものはたくさんあります。まずは「おいしい」「使ってみたい」と思うことから始めて、その先にある背景を知る。
そんな小さなきっかけが、家族や友人、そしてもっと先の誰かの選択につながっていくのかもしれません。

PROFILE

kayochuuunさん https://www.instagram.com/kayochuuun/
2026年10月よりKITTOISTとして活動。家族とともに自然に近い環境で暮らしながら、旬の野菜や地産地消を取り入れた食生活を実践。ものを選ぶときは「おいしいこと」「健康であること」を大切にし、その上で環境への配慮や生産背景にも目を向けている。無理なく日常に取り入れられるものを選び、良いものを知ったら周囲にも伝えることを大切にしている。

服部めぐみ

VEGAN’S LIFE編集長

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ヴィーガン検定1級/発酵食品マイスター。美容・食・サステナブル領域を専門とするエディター。生産者やブランドの哲学を伝える取材・編集を行う。「未来に残したい価値を、読者の心に残るコンテンツへ。」をテーマに、プラントベースを軸とした新しいライフスタイルを発信している。

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