プレミアムフードショー2022からみる、ヴィーガン・プラントベース市場の最新動向
公開日: 2022.4.14
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世界的なトレンド食を発信する食専門の展示会「プレミアムフード・フードショー2022」が4月13日(水)~15日(金)まで東京ビックサイトで開催されています。初日に編集部スタッフが伺ってきました。よろしければ参考にされてください。
プレミアムフード・フードショー2022とは
ハラール、ベジタリアン、グルテンフリー、オーガニックなど、世界的に注目されている食のトレンドを発信する専門の展示会です。宗教、生活習慣、健康、安心・安全など、あらゆる食の背景を網羅した商材・サービスが発表となります。http://premiumfoodshow.jp/hmf/about/
2022年プラントベース・ヴィーガンのキーワードは、「みんなで一緒に食卓を囲む」
沢山のメーカーさんに話を伺う中で、共通して発表されていたキーワードが「みんなで一緒に」「ヴィーガンでもノンヴィーガンでも一緒に」「楽しく食事を」「身体にも心にも、地球にもやさしい選択」でした。 国内においても「プラントベース・ヴィーガン」という言葉を耳にする機会が多くなってきているかと思います。Googleトレンドによると2017年頃から検索数が右肩上がりです。 SNS上でも同様のことがわかります。Instagramにおいては投稿する際に付けられるハッシュタグが「#ヴィーガン(120万件)」「#ヴィーガンレシピ(7.5万件)」「#ヴィーガンカフェ(7.8万件)」「#ヴィーガンスイーツ(17.1万件)」とヴィーガン関連のボリュームが増えてきています。 以前弊社で行った調査結果によると、「ヴィーガン料理を作る際に参考にしているもの」「ヴィーガン食を外食する際に参考にするもの」においては、様々なツールがある中で断トツで「Instagram」が多いことがわかりました。https://vegan-life.jp/veganresearch/2680/
その調査の中で、「これからのヴィーガン料理やヴィーガン食品に期待すること」を伺っていますが、そちらでも「ヴィーガンでもノンヴィーガンでも食の主義を気にせず一緒に楽しく食事をしたい」といった声があがっていました。
また、ヴィーガンライフを行うにあたり、スイーツ・惣菜・冷凍食品・レトルト食品・代替品(肉・卵・魚・乳製品)の必要性を9割占めていることがわかりました。
SNSで話題「ゼロミート」のナゲットや見た目も味も満足度が高い「ハーブソーセージ」
お肉のようにおいしい「ゼロミート」は大塚食品株式会社の業務用製品です。ゼロミートのハンバーグはファミリーレストランのデニーズでも食べられる時代になりました。今回は、製品のリリースが発信されると瞬く間に話題となったゼロミートシリーズから登場した「ナゲット」です。こちらは業務用ではなく一般でも購入できるのがうれしいポイントですね。VEGANLIFE 編集部撮影
『ゼロミート ナゲット 』はお子さまと一緒に食べられるやさしい味わいの プラントベース食品で、スパイスの風味もしっかりと感じられるので、家族みんなで食べられる1品です。また家庭の冷凍庫にストックし、いつでも必要な分だけ使える小分けトレーを採用した冷凍食品です。
その他、新製品として注目されていたのがゼロミートの「ハーブソーセージタイプ」。
画像:公式HPより拝借
ハーブが効いており、そのまま食べてもおいしいですが、サラダを併せていただくと食の充実感がアップします。「まるでハーブソーセージ!?」と会場ではにぎわっていましたが、大豆ミートが苦手な方でもトライしやすい商品かと思います。おつまみにも最高です!ヘルシーな生活を送りたいパパ世代にもおすすめです。
業務用から一般販売も!お弁当に入っていたあの製品からベジボールが登場
「イシイのおべんとクン ミートボール♪」このメッセージ、一度は聞いたことがあるのでは?小さいころCMで聞いたメッセージが今でも耳に残っています。photo by official Instagram
お子さんのお弁当の定番ともいわれる「イシイのミートボール」は実は、無添加調理で製造過程において食品添加物を使用としていないお子さんにも安心安全な製品だということを大人になり知りました。今考えれば、お弁当を作っていた親世代はそれを理解して入れてくれていたと思うと感謝でしかないです。そして、ソースにもこだわられていて有機トマトの利用や原材料情報をHPにて公開し食品業界初の品質保証番号をシステムにて原材料履歴管理をしている世界に誇れる日本企業です。
そんな、イシイのミートボールから、「ベジボール」が登場です!
VEGANLIFE 編集部撮影
トマトソースについては、地球にやさしく美味しさと安全の一体化を図りお客様満足に全力を傾けることをモットーに、オーガニックの先駆者アルチェネロとのコラボレーションをしているそう。
https://shop.directishii.net/shop/g/g8210189/
コロナ感染対策をした中で試食させていただきましたが、通常のミートボールと比較するとよりスパイスが効いており大人のミートボールとしてこのままいただくのはもちろん、「ブッタボール」や「ベジボールを使ったパスタ」などにも使用したいなと思いました。お世辞抜きで美味しかったです。
現段階では、業務用としての販売だそうですが、2022年内に一般発売も予定されているそうなので、また情報が入り次第VEGAN LIFEにてお知らせいたします。
ミートボールだけでなく、ベジバーグの販売も!和風のテリヤキソースがより食欲をそそり「ベジバークのロコモコ」「ベジバーガー」として今後レストランなどで見かけることも多くなるのでは?と思っています。
日本企業が作るプラントベース・ヴィーガン対応の食品は、世界一だと思いました。ぜひ、海外の方にも知っていただき召し上がっていただきたいですね。
農家さんの顔が見える!積極的に取り入れていきたい旬の規格外野菜と果物たち
家庭菜園をしたことがある方は同じ形の野菜を作ることの難しさをご存じかと思いますが、食材は生きているので、気候や環境によって全く同じものを作ることはとっても難しいことです。しかし、旬の野菜や果物でも規格外野菜といった理由から出荷することができず破棄となってしまっているケースがあります。味も栄養成分もまったく同じなのに、もったいないですよね。 ひと昔前までは、世界でこの「もったいない」という文化は日本だけとされてきましたが、今では英語圏で通じる日本語ワードにランクインされるほど、もったいないという言葉の背景にある日本人の考え方に正解から注目されています。 ノーベル平和賞を受賞したケニア人女性のワンガリ・マータさんが広めたことでも有名な言葉。ワンガリさんが2005年に来日した際、日本ならではの「もったいない」という地球資源に対しての言葉に感銘を受けたと言われています。 前置きが長くなりましたが、石井食品さんが「サイズに合わない」「旬の時期に収穫したが、余ってしまった」などの理由で、食べられるのに捨てられてしまう野菜や果物を有効活用した取り組み「Clean Food」をスタートされました。VEGANLIFE 編集部撮影
石井食品さんは、冷凍技術に優れており、業界各社が最も注目しています。冷凍技術が優れていることで解凍後の野菜やスムージーたちがまるで採りたての野菜や果物を食べているような新鮮さや味の濃さをそのまま活かすことができます。業務用の販売ではありますが、今後石井食品さんの「Clean Food」が全国的に広まってほしいと願っています。
また、以前弊社がヴィーガンライフを送る方に調査した中で回答者のご意見として、ヴィーガン食はカラダにいいものであるべきであり、現在、日本市場に登場しているヴィーガン食品に対して、添加物が多いことを気にされている方が多かったのも事実のため、価格ありきでモノづくりをするのではなく「地球と身体と生産者にやさしいもの」を前提に、それらを実現した際の適正価格であってほしいと思います。
ベジタリアン・ヴィーガン認証マークを取得した製品が続々登場
VEGANLIFE 編集部撮影
VEGANLIFE 編集部撮影
VEGANLIFE 編集部撮影
VEGANLIFE 編集部撮影
NPO法人ベジプロジェクトジャパンが発行する「ベジタリアン・ヴィーガン認証」マーク。認証マークについては、認証機関によって審査基準が異なり、また、国内の基準ではなく各社の制度基準になっているため、詳細については、直接お問い合わせが好ましいです。
https://vegan-life.jp/veganlifestyle/3317/
【まとめ】プレミアムフードショー2022
健康やヘルシーを意識された代替肉「大豆製品」を中心に、食の主義に関係なくみんなで一緒に食卓を囲むことができる製品たちが今後続々と登場することが予想されます。国内においてもヴィーガン・プラントベース食品がどこに行っても手軽に購入できる日がもうそこまできていると感じました。