世界各国で実践している人が増えている“ヴィーガン”。肉も魚も卵も摂らない食生活を送るヴィーガンですが、ヴィーガンを実践することでどんなメリットがあるのでしょうか。ヴィーガン食をはじめるメリットをデメリットと合わせて解説します。
ヘルシーで健康的。ヴィーガン食を実践するメリット
肉や魚、卵、はちみつといったあらゆる動物性食品を避けた食生活を送るヴィーガンの食事。ヴィーガン食に切り替えることで得られるメリットにはどのようなものがあるでしょうか。ダイエット効果が期待できる
肉や乳製品といった高脂肪の食品を避けるヴィーガン食は、トータルの摂取カロリーが低くなりやすいので、ダイエット効果があるといわれています。また、消化に時間がかかる動物性たんぱく質を摂らないので、「カラダがすっきりする」「カラダが軽い」という声がよくあがります。
それから、植物性の食品は食物繊維が豊富に含まれているので、満腹感を得られやすく空腹感を感じにくいのも魅力です。免疫力UPにつながる
植物性の食品には、カラダの免疫機能のはたらきを高めてくれる栄養素がたくさん含まれています。たとえば、アスコルビン酸(ビタミンC)やカロチノイド(ビタミンE)、亜鉛、ビタミンE、フラボノイド(ポリフェノール)など。免疫力を高めて病気をしにくいカラダを作りたいという人にヴィーガン食は向いているといえそうです。
さらにヴィーガン食には、非ベジタリアンと比べて、心筋梗塞や脳卒中、がん、腎臓病などによる死亡率が低下するという研究結果が出ているそうです。とはいえ、持病がある人がヴィーガン食を実践する場合は、医師と相談しながら慎重に進めましょう。食に対する意識が高まる
制約のあるなか、自ら食材を選択し、口にするヴィーガン。実践しているうちに自然と食に対する意識や関心が高まり、栄養や健康について考えるようになるのはひとつのメリットといえるでしょう。体臭が軽減される
体臭が強くなる原因のひとつに動物性たんぱく質の過剰摂取が挙げられるといわれています。実際に、動物性たんぱく質を摂らないヴィーガン食に切り替えたことで体臭に悩むことがなくなったという人は多いようです。栄養失調を起こしやすい?ヴィーガン食を実践するデメリット
栄養失調になるリスクがある
肉や魚、卵、乳製品といった動物性たんぱく質を摂らないヴィーガン最大のデメリットは、ずばりたんぱく質欠乏やカルシウム不足を起こしやすいこと。健康のためにヴィーガン食をはじめたのに、不健康になってしまっては逆効果ですよね。
ヴィーガンを実践するのであれば、大豆やヒヨコ豆などたんぱく質が豊富な食材や、アーモンドやホウレン草などカルシウムが豊富な食材を意識して選択するなど、栄養にかんする知識をしっかりと身につけて食を選択する必要があります。食費がかさみやすい
ヴィーガン食を実践するうえで頭に入れておきたいのが“意外と食費がかさみやすい”ということ。肉や魚を買わなくて済む分、食費は浮くのでは?と思うかもしれませんが、野菜や穀物だけで必要な栄養素を摂ろうと思うと、意外と食費がかさんでしまうことが少なくありません。それから、ソイミートやソイマーガリンなど、入手しにくい食材をお取り寄せしようと思うと高くつきやすいというのもひとつの理由です。
とはいえ、安価に手に入る豆腐や穀類、季節の野菜などを上手に活用すれば、驚くほどエンゲル係数があがるということはありません。外食に悩む&人付き合いが難しい
世界各国と比較してヴィーガン人口が少ない日本。都心部ではヴィーガン食を提供するレストランも少しずつ増えてきていますが、まだまだ理解が進んでいるとは言えないのが実情ですので、「外食に悩む」というヴィーガンの人は多いものです。それから、友人や仕事仲間との外食が難しいのも大きな悩みのひとつです。カラダに合わないこともある
人によってはヴィーガンの食事がカラダに合わず、かえって体調を崩す原因になってしまう人もいるようです。【まとめ】ヴィーガン食のメリットとデメリット
健康にいいとされているヴィーガン食ですが、メリットもあればデメリットもあるのが実際のところです。とはいえ、ヴィーガンの実践は自分のカラダと心を見つめなおすいい機会。必要な栄養が摂れているか、ストレスを溜め込みすぎていないか、カラダと相談しながら、楽しみつつ実践することが大切です。