ヴィーガンライフで意識すべき栄養学 「タンパク質」の摂取について
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ヴィーガン男子のYumaです。
突然ですが、皆さんは日々の食事で十分なたんぱく質を摂取できていますか?
ヴィーガンライフを始めてから、もしくは始めようと考えたとき
「栄養が偏るんじゃないか?」「タンパク質はどこから摂ればいいんだろう?」と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
今回は、ヴィーガンが日々十分なたんぱく質を摂取する為に気を付けたい事を紹介します。
重要なポイント:品目増やして複合的にタンパク質をとる意識を
タンパク質は9種類の必須アミノ酸と、11種類の非必須アミノ酸の配列で出来ていますが、中には一部のアミノ酸含有量が低く、タンパク質としての「質」が高くないものも存在します。 特に必須アミノ酸は体内合成が不可能なため、必要量が定められており、その値をどれだけ満たしているかの指標はアミノ酸スコアと呼ばれています。 9種全てにおいて必要量以上のアミノ酸を含んでいる場合、アミノ酸スコアは100になります。仮に8種類が必要量を含んでいても、残りの1種類が必要量の半分しかアミノ酸を含んでいない場合はアミノ酸スコアは50になります。 動物性食材は、このアミノ酸スコアの高い食品が多く存在します。 鶏肉、豚肉、牛肉や牛乳、卵、マグロやアジなどの食材は全てアミノ酸スコアが100です。 対して植物性食材でアミノ酸スコアの高い物は多くありません。 代表的なものでは大豆とそば粉くらいです。 ではヴィーガンが毎日の食事で無理なく十分なタンパク質を摂取するにはどうすればいいのでしょうか。 出来る限り沢山の種類の食品を毎日の食事に取り入れ、総合的にアミノ酸スコアを高める方法が重要になってきます。 例えば、豆類はメチオニン(必須アミノ酸の一つ)というアミノ酸が少ない傾向にあり、お米などの穀物はリジン(必須アミノ酸の一つ)が少ない物が多いです。 これらを単体で食べればアミノ酸スコアは決して高くはなく、タンパク質として体内で最大限の力を発揮することはできません。しかし、例えばこれらを掛け合わせて「豆ごはん」として食べればどうでしょうか。豆類は、ご飯に少ないリジンを多く含んでおり、お米は豆類があまり含んでいないメチオニンを多く含みます。両者の食べ合わせにより、お互いがお互いの欠乏をカバーする形で体内に吸収されます。
このように、単一ではアミノ酸のバランスが良くない食材でも、品目を増やしてかけ合わせることで、トータルで見た場合のアミノ酸のバランスが整い、結果として十分なタンパク質を摂取できるのです。
とはいえ、毎回の食事でここまで細かく調べる必要はありません。大切なのは「高タンパク」と言われる食品を単一で摂取し続けるのではなく様々な食材を食べ合わせることで総合的にタンパク質を摂取していく意識を持つことです。
重要なポイント:ホールフードの意識
食材を加工、精製しない、または可能な限り抑えたものをホールフードと言います。皮ごとの野菜や、全粒穀物などが該当します。マクロビオティックにも「一物全体」という考え方があり、ホールフードの定義とほとんど同義です。
このような考え方は単なる思想や道徳的な判断というだけではありません。
実はホールフード、なるべく加工、精製されていない状態の食物の方が、あらゆる栄養素を多く内包している場合が多いです。
●人参に含まれるβカロテンは皮を含む外側に多く含まれる ●大根は根の部分より葉の部分に多くの栄養を含む ●玄米は白米に比べてビタミンB1が約8倍加えて、タンパク質の含有量もホールフードの方が精製済みの食物と比べて多くなっているのです。