ネパール孤児34人のパパが語る!スパイス酒場 SUNSHINEを通して叶えたい夢

公開日: 2022.3.16

更新日: 2022.8.29

インタビュー

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「大企業の力を借りることも大事だけど、一人一人の積み重ねで孤児院のサポートができるあたり前の世界にしたい!」と、強い気持ちで語ってくれたネパール孤児34人のパパで、スパイス酒場 SUNSHINE(大阪市北区)のオーナー古川十豊さんに現在の活動と描いている未来の夢を伺いました。

古川十豊さん(Shuto Furukawa)

古川十豊(ふるかわしゅうと)さん自身について教えてください。

小学生時代から大学までサッカー漬けの日々を送っていました。毎日毎日ボールを蹴っていたおかげで進学はサッカーで、プロになる道しか考えていませんでした。しかし、現実は厳しく″自分からサッカーを取ったら何が残るんだろう“と考えることがあり、ふと目を向けた先にネパールにおいての深刻な貧困問題「誰もが毎日食事をし、何不自由なく生活できていることを当たり前に思ってはいけない現実」を知りました。
居ても立っても居られなくなり1年大学を休学し、ネパールの児童養護施設を訪れましたがそこで目に映るもの全てが僕を動かすきっかけとなりました。

親がいないことでいじめにあったり、生活の困窮により子供ながらこの先の未来を諦めている子たち、ストレスを溜め込んでいる子たちもいました。そんな子供たちとサッカーをする機会があり、裸足でゴールもないところで夢中でサッカーをしている姿をみたとき彼らが自分に向き合って打ち込めるものが唯一のサッカーであると感じました。 そんな子供たちに「生まれた場所で運命が決まる」のではなく何かを熱心に取り込める環境を提供してあげることで、この子たちの未来に対する希望を少しでも変えられるのではないかと思い自分ができることから活動をスタートさせました。

19歳で起業し、これまでどのような活動をされてきましたか。

まずは、「ネパールこどもクラブ」を創設し、ネパールの児童養護施設に住む子供達を対象に4つの事にフォーカスしました。

1.サッカークラブチームの創設 2.サッカー大会の開催(毎年9月に開催) 3.サッカー指導者の派遣 4.支援物資 同時にネパールの産業(織物)に着目し、現地の方が作ってくれた手織り物を輸入販売する貿易事業を始めました。手探り状態でのスタートでしたが、貧困地域の現状を知った方からの沢山の支援をいただき活動してきました。 その後、社会活動家で作家でもある藤原ひろのぶさんが理事長を務める「NGO法人GOODEARTH」の副理事として参加させていただき、講演活動や通訳の仕事をしながら一つでも多くの孤児院を建設するための事業運営を複数担っています。 これまでは1年の半分以上を海外で生活してきましたが、コロナ禍において日本と海外の行き来が難しくなったため現在は日本での活動が中心となっています。

https://peraichi.com/landing_pages/view/goodearth/

現在、活動の拠点となっている「スパイス酒場 SUNSHINE」とは?

2021年4月1日大阪北区の津多家第二レジャービルにオープンした、カレーとBarのお店です。お店の名前は、僕がサポートしているネパールの孤児院にいる子供の名前sunshineからつけました。

孤児院を1軒建設する費用は、約700万円前後となります。そこで、毎日誰もが生活に必要な「食」を通してお客様に応援していただきながら、主体的な思いから集まった大切なお金を孤児院へ送るという目的でお店をスタートしています。 利益の全額をネパールの孤児院の運営に寄付しています。「大きな企業の力を借りることも大事だけど、一人の積み重ねで孤児院のサポートを当たり前の世界にしたい!」と思っています。

「Spice&Bar SUNSHINE」人気メニュー by Instagram

メインで提供している本格スパイスカレーは、私がネパールでカレーの修行を行ったこともあり、動物性食材のメニューもありますが、環境負荷を考慮して菜食中心のメニューとなっています。 その他、コロナ禍において一時期帰国難民になった時期があり、その際ホテルにて作り続けた「帰国難民カレー」などおもしろいメニューもありますのでぜひ遊びにきてください。 また、月に1回ヴィーガンに関するイベントなども行っています。以前にVEGANLIFEさんでもインタビューされていた相澤瑞樹さんとのコラボレーションイベントも。

https://vegan-life.jp/veganlifestyle/3905/

Photo by instagram

どんな方との出会いの場になっていますか。

″ぬくもり“ ”笑顔“ ”みんなで一緒に食卓を囲む“ といったことがキーワードになっているので自然と人の輪が広がるお店となっています。

イベントを通して、知り合いそこから先につながる方々もいらっしゃいます。ぜひInstagramにてイベント情報なども発信していますのでチェックしてみてください。

https://www.instagram.com/spice.sunshine.osaka/

お店に行けない方でも何か支援できるものや方法はありますか。

僕が副理事を務めている「GOODEARTH」では“買い手さんも作り手さんも嬉しいお買い物ができる”をコンセプトにしたオンラインショップ「GOODEARTH STORE」を運営しています。

https://kenkonosusume.stores.jp/

お店でも使用している18種類の有機スパイスをこだわりのブレンドで調合したカレースパイスの販売も。 スパイスからカレーを作る?と考えると難しいと思う方も、心配知らずのオリジナルレシピもついていますのでぜひ本場のカレーを楽しんでみてください。

Photo by instagram

僕からサッカーを取ったら何も残らないと思っていた数年前、名誉もないけど子供たちからの「Brother」という言葉が救いになり今でも活動が続けられています。このお店を通してネパールに家を作り、他にも同じようなことをやりたいと思っている仲間たちに、ノウハウを共有していきたいと思います。 ――ありがとうございました。 店名:Spice&Bar SUNSHINE 住所:大阪市北区曽根崎津多家第二ビル402 ※営業時間はインスタグラムを確認ください。 電話:09089493523 (お店)Instagram:https://www.instagram.com/spice.sunshine.osaka/ (しゅうとさん)Instagram:https://www.instagram.com/ponkotsu_shuto/ 画像提供:古川十豊さん

VEGAN’S LIFE編集部

編集部スタッフ

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学生時代から世界中を旅する中で出会ったヴィーガンライフ。健康のために、ヴィーガン食を取り入れています。 ヴィーガン検定1級/発酵食品マイスター

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