「おいしい」の先にあるもの。KITTOIST「Manami」さんが出会った、心と身体が整うプラントベースカフェ
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カメラを手に、その日だけの光や空気を丁寧に残していく、湯気が立ち上る淹れたてのコーヒー、そして窓から差し込む柔らかな午後の光。Instagramを開くと、まるでその場の空気までパッキングされたかのような、優しくも芯のある写真が目に飛び込んできます。
今回のKITTOISTインタビューは、フォトグラファー・ライターとして活動するManamiさんにお話を伺いました。フォトグラファー、ライター、そして母としての顔を持つ彼女が、なぜ今「&kitto」のアンバサダー「KITTOIST(キットイスト)」としてプラントベースの情報を発信しているのか。その裏側には、かつての苦労と、それを乗り越えた先にある「誰かの役に立ちたい」という純粋な願いがありました。
自分の「好き」を記録し、誰かへ手渡すということ
現在、Manamiさんはフードや化粧品などの商品撮影、カフェ撮影、さらにはカフェライターや空間を演出するプロップスタイリストとして多角的に活動しています。彼女のSNSの発信軸は一貫して「カフェ」と「旅」。しかし、それは単なる流行の追っかけではありません。
「きっかけは、自分の『好き』をシェアしたい、記録に残したいと思ったことでした。私自身、何かを知りたい時はSNSで情報を得ることが多いんです。だからこそ、自分が見つけた素敵な情報を、同じように探している誰かにシェアしたいと思いました」
Manamiさんの写真は、どこか物語を感じさせます。それは、彼女が「自分の視点」を何よりも大切にしているからに他なりません。
「写真は、私のフィルターを通して一番魅力的に見えた瞬間を選んでいます。何に美しさを感じるかは人それぞれ。だからこそ、自分の視点を曲げずに切り取ることが大切だと思っています。そして文章では、自分が感じた『いいな、好きだな』という純心な気持ちと、受け取った人が困らないための正確な情報を届けることを意識しています」
カフェ選びの軸にある「ストーリー」と「心地よさ」
数えきれないほどのカフェを訪れてきた宮崎さん。そんな彼女がお店を選ぶ際、何を基準にしているのでしょうか。
「一番は、自分が好きなテイストかどうか。魅力的なスイーツがあるか、空間にこだわりがあるか、そして居心地が良さそうか。コーヒーへのこだわりが感じられるお店には、自然と惹かれますね」
多くのカフェを巡る中で、特に「ここは素晴らしい」と感じる瞬間。そこには共通して「ストーリー」が存在すると彼女は言います。
「例えば一皿のスイーツにしても、使われている材料や製法に並々ならぬこだわりがあったり、オーナーさんの想いが随所に感じられたり。作り手の熱量に触れた瞬間、そのお店のことが大好きになります」
忘れられない、二つの景色と味
Manamiさんの記憶に強く刻まれている場所が二つあります。どちらも岡山県にある、静かな時間が流れるお店です。
一つは、児島・王子が岳の山頂付近にある『belk』。 
「瀬戸内海を一望できるあの場所で、ちょうど夕焼けの美しい時間帯に伺いました。オレンジ色の光に包まれながらいただいたキャロットケーキとチーズテリーヌの味は、今でも忘れられません。
「穏やかなBGMと波の気配、すべてが相まって、スイーツがより一層おいしく感じられたんです」
もう一つは、完全予約制の『秘密の喫茶室つむぎ』。

「古民家を改装した空間で行われる『季節のお茶会』。そこには心地よい静寂が漂っていて、一品一品を目で楽しみ、香りを感じ、舌で味わう。その時間に全集中できる感覚は、まるで瞑想のようでした。器の一つひとつまで空間と調和していて、体験としての満足度がとにかく高い場所です」

こうした「体験としての食」を大切にする姿勢が、彼女の写真に深みを与えているのかもしれません。
フォトグラファーが教える「美味しそう」の作り方
「素敵なカフェで写真を撮りたいけれど、上手く撮れない」という悩みは多いもの。プロの視点から、そのコツを教えていただきました。
「一番大切なのは、光と空間の整理です。どこから光が入っているかを見極め、見せたいもの以外(おしぼりやレシートなど)を一度テーブルから除けてみる。これだけで写真はぐっと良くなります」
さらに、スマホユーザーに向けた目から鱗のアドバイスも。
「スマホなら、2倍ズームで撮ってみてください。通常の1倍(広角)だと、どうしても写真の端に歪みが出てしまいます。2倍にすることで歪みが抑えられ、私たちが目で見た感覚に近い、自然な写真になりますよ」
また、フードを撮る際は「シズル感」が重要。ツヤ感や立ち上がる湯気など、自分が「おいしそう!」と心が動いた角度を逃さないこと。お店の方や他のお客様への配慮を忘れずに、短時間で「ここだ!」という瞬間を切り取るのがManamiさん流です。
食生活の変化と「プラントベース」との出会い
美しく華やかなカフェの世界を発信する一方で、宮崎さんのライフスタイルには「身体への優しさ」という切実なテーマが根付いています。
「年齢を重ねる中で体調を崩すこともあり、胃腸に優しい食べ物の大切さを痛感しました。それからは、消化に良いものを選び、身体が重くなるような食事は意識的に避けるようになりました」
そんな中で出会ったのが、プラントベース(植物性)という選択肢。
「以前は『ヴィーガン』や『プラントベース』をあえて選ぶことは少なかったのですが、最近は素敵だなと思ったお店が実はそうだった、というケースが増えています」
特においしくて感動したと名前が挙がったのは、蔵前の『アトミヨソワカ』(ヴィーガン・グルテンフリー)と下北沢の『TOKYO VEGAN BAKES』(ヴィーガンパン)。 
蔵前の『アトミヨソワカ』

下北沢の『TOKYO VEGAN BAKES』
「どちらもしっかりと満足感があるのに、食べ終わった後の身体がとても軽いんです。プラントベースを取り入れることは、自分の身体と向き合い、未来の自分を労わることだと思っています」
アンバサダー「KITTOIST」としての使命感
Manamiさんが「&kitto」のアンバサダーになった背景には、かつての孤独な経験がありました。
「娘が赤ちゃんの頃、重度のアトピーと食物アレルギーがあったんです。私自身も小麦を制限しなければならない時期がありましたが、当時は今ほどグルテンフリーやアレルギー対応の商品が多くありませんでした。どこで何を買えばいいのか、本当に苦労して探した経験があります」
その時の記憶が、今の彼女を突き動かしています。
「あの時の私のように、食の制限があることで困っている人に、『こんなに美味しいものがあるんだよ』という情報を届けたい。&kittoはリアルな口コミが集まる場所なので、自分と似た生活習慣の人の声を参考にできるのが魅力です。友人へのプレゼント選びにも最適ですよね」
彼女はアンバサダー活動を通じ、プラントベースという選択肢を「特別な制限」ではなく「普通に美味しい選択肢」として広めていきたいと考えています。
明日の自分を「ちょっと豊かに」するために
最後に、忙しい日々を送る読者に向けて、Manamiさんらしい「豊かさのヒント」をいただきました。
「私は、SNSや雑誌で行きたいお店を見つけたらストックするようにしています。そして次のお休みに、その『行きたい』を一つ叶えてあげる。大きなことじゃなくていいんです。自分の小さな願いを自分で叶えてあげる。その積み重ねが、毎日を豊かにしてくれます」
また、カフェを訪れた際は、ぜひスタッフの方と少しだけ会話をしてみてほしい、とも。 使われている器のこと、素材のこだわり。少しお話を聞くだけで、その一杯のコーヒーの背景が見えてきて、過ごす時間がより色鮮やかになります。
今後の展望
「フォトグラファーとして、ライターとして。制限がある方もない方も、誰もが『おいしそう!』と思えるビジュアルと言葉で、本当に良いものを届けていきたい」
Manamiさんの活動は、単なるカフェ紹介に留まりません。それは、かつての自分と同じように食に悩む誰かの手を取り、「大丈夫、美味しいものはここにあるよ」と優しく教え、光を当てる活動でもあります。
彼女が切り取る一枚の写真が、今日も誰かの「新しい美味しい」への扉を開いています。

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